TRAIL BLAZER COMMUNITY
ハイクでの収穫は
戦わないスポーツの醍醐味を知れたこと
Peak Performance > COMMUNITY > ハイクでの収穫は戦わないスポーツの醍醐味を知れたこと
TRAIL BLAZER COMMUNITY
ハイクでの収穫は
戦わないスポーツの醍醐味を知れたこと
ゴツゴツした岩や急斜面の整備されていない雪山を滑り降りるフリーライド。この滑走には恐怖も挑戦も付きもので、新たな世界を自分で作っていかなくてはならない。こうして自分の知らない世界へ足を踏み入れ、享受して自分の世界と経験を広げていくことがPeak Performanceが掲げるミッション「UNLOCK YOUR FREERIDE SPIRIT」。ハイクはまさにそれに当てはまる。自然の偉大さに身をゆだね、自分の進むべき道を見つけながら進む。その過程こそが挑戦であり、醍醐味です。
Peak Performanceが、あらゆる挑戦をサポートしようと始めた「Trail blazer community program」は、バイクに続いてスポーツ好きのコミュニティメンバーがハイクに挑戦。ガイドの武田佐和子さんの案内で2000m級の山に挑みました。その道中、なにを考え、どうハイクと向き合ったのか、そのなかで得た「UNLOCK YOUR FREERIDE SPIRIT」はなんだったのかを聞いてみました。
大菩薩嶺とは……
今回のハイクの舞台は大菩薩嶺。日本百名山のひとつで山梨県甲州市と北都留郡丹波山村の境に位置。上日川峠から木の根が横たわり、岩が転がる唐松尾根を進み、標高2000m超を登りきって振り返ると、大菩薩湖と富士山が望める大展望が魅力。
自分の道は自分で決める
ハイクは人生に似ている
「田舎育ちで、子どものころから里山を走り回っていたので、ハイクと聞いて大変そうとは思いませんでした。でも実際に歩いてみると、歩きやすいところばかりではありません。木の根が目の前に横たわっていたり、大きな岩があったり、足元が不安定になる石がごろごろ転がっていたり、滑りやすい砂っぽいところがあったり……。こういうサーフェスを歩いていると、ハイクは人生に似ているなと思いました。根っこや岩を上手に避け、歩きやすいルートを選びながら自分の心地いいペース見つけて前へ進む。人の敷いたレールではなく、自分で道を切り開いて自分でペースをつくり、進むことに重なりますよね。これも私にとっては新たな試みのひとつでした。
実はこのハイクのために、ジムに通い始めたんです。というのも数年前に腰の手術をしてからスポーツから遠ざかった生活をしていたのですが、筋力を取り戻したくて再開しました。そのおかげもあって、楽しさがしんどさに勝るハイクでした。バイクも、ハイクもそうですが、どんな小さなことでも挑戦したら成し遂げられるということを、経験を通して学んだことは大きな収穫でした」(Yuka)
考えるのは目の前のことだけじゃない
全体のペースを考えるスポーツは新鮮
「ハイクの経験がないので、登り始めの10分はめちゃくちゃきつかったです。でもガイドの武田さんから“小またでゆっくり呼吸を整えながら登ればいいですよ”とアドバイスをいただいたので、自分の体の声を聞きながら、呼吸が上がることなく自分のペースで進みました。スポーツというと、勝ち負けや速い遅い、私の好きなゴルフならどれくらいのスコアで回れるかといった目標を立ててクリアする楽しさがあります。しかしハイクにはそういう要素はありません。目の前のことだけでなく、どんなペースで登り、どれくらい休憩して何を食べるのか、どう1日を過ごすのか全体のペースを考えながらするスポーツでとても新鮮でした。
そして登り切ったところで自分が来た道を振り返ったとき、よく登ってきたなと自分の頑張りの軌跡を見ることができたので達成感があり、疲れも心地よかったです。
スポーツをするマインドは少し違いましたが、行きかう人とあいさつしたり、一緒に歩く人のペースを気にしたりするマナーが求められる。ここはゴルフに似ているなと思いました」(Haruka)
自然の気持ちよさと山頂での達成感は
登り下りのキツさを遥かに超える
「体が慣れない登り始めはめちゃくちゃきつく、下りは前ももが痛くて悲鳴を上げていました。そんなときガイドの武田さんから“丹田に力を入れて歩くといいですよ”と教えてもらったので、丹田を意識して歩きました。子どもの頃は新体操をしていて今はピラティスに夢中。どのスポーツも体の軸を意識して取り組んでいたので、すぐに腑に落ちました。登りもきつかったけど、脚がつらかったのはむしろ下り。だから下りのときはとくに体の軸である丹田を意識しました。こうして自分が経験して身に着けたことを、ほかのことに応用できると、世界は広がりますね。木々の中を歩き、登り切ったときの景色は見たこともない世界があって感動しました。思わず登ってきたキツさを忘れてしまうほど。
ふだんのしているピラティスはボディメンテナンスが目的で、やらなくてはいけないという思いもがいつもあるのですがハイキングは全然違いました。きついけど、それを凌駕するほどのリラックス感や登り切った達成感ははじめての感覚。今までしたことをないスポーツをすると発見が多い、これこそが何かに挑戦するうえで大切なことなのかなと思いました」(Nayo)
【教えてくれた人】
武田 佐和子さん
ガイド事務所「TRACE」 主宰。低山からアルプスの岩稜帯まで幅広くガイディングを行う日本でも数少ない女性山岳ガイド。社会人になってから、登山やアウトリガーカヌーなどアウトドアスポーツに触れ、アウトドアに傾倒した。「どんな天候であっても山にいる時間はいつも幸せを感じる時間」という言葉どおり、一年の多くを山で過ごしている。ガイディングの傍ら、健康運動指導士として、登山のための体力アップトレーニングの提案なども行い、登ってみたい山に登るためのステップアップもサポートしている。
https://www.instagram.com/trace_web